こんにちは。
ほいくらふとの管理人。
現役男性保育士のぜんのすけです。
今日のもくじです。
はじめに
前回は『保育現場とカメラマンの関係性』についてお話しさせていただきました。
前回の記事はこちら↓
読んでいただけば、保育現場ではいかにカメラマンが重要な役割を持っているかを分かってもらえるのではないかと思います。
写真に重点を置いている保育の実践として、イタリア発の有名な教育法であるレッジョ・エミリアアプローチではドキュメンテーションという方法を使用しています。
ドキュメンテーションというのは日々の生活を写真や動画やテキストに収めて、それを共有する『学習の可視化』を目的としているものです。
これを共有し見返すことで、保護者だけでなく先生も反省や学びを得ることのできる重要な教具とされています。
レッジョ・エミリアアプローチに興味のある方は、この本を読んでみてください。
読破するのに結構根気が必要ですが、読み切った時に得られるものは大きいと思います。
今回はまず、その重要なカメラマンが撮る写真の質についてレッジョ・エミリアのドキュメンテーション的にではなく、ぜんのすけ的に話していこうと思います。
※注意
先に言っておきます。
前回のブログでも言いましたが、ぜんのすけはプロカメラマンではありません。
保育現場で役立った知識の紹介として捉えていただけたら幸いです。
そして今回は
明確なテクニックというより、よくある失敗への対処法やざっくりとしたカメラの基礎知識のお話になります。
※読むのが大変な方は、もくじをご利用ください。
写真の質について
写真には風景・食べ物・人物など様々なジャンルがあり、それぞれに撮りかたがあってそれぞれに良さがあります。
ぜんのすけの趣味は風景写真撮影です。
でも保育現場で写真を撮るのであれば、
感動のある写真じゃないと意味がありません。
ぜんのすけは保護者との喜びの共有を重要視しているため、写真を見たときの感動が大切だと考えているからです。
「今日も元気ですよー」という単なる報告用ではありません。
実際に報告用の写真は、大半が保護者には届きません。
それは届けるほどの価値がないからです。
では感動のある写真とは何か。
それは
その瞬間の子どものストーリーが見える写真です。
この写真を見てください。
これは『寒い日』の『公園』で『ボールを持って』こちらに『向かってくる』シーンだということがわかります。
これはストーリーのわかる写真です。
ではこちらはどうでしょう。
かわいいな❤️
鼻がカピカピだな(笑)
厚着だし鼻がカピカピだから冬かな?
以上です。
可愛いだけの写真は、思い出を共有する情報として不十分です。
写真から様々な情報を読み取ることで、その時の子どもの様子や感情を想像する。
そしてそれが大きな感動につながっていくのだと思います。
ということで、
ストーリーを感じることができる写真を撮るんだという意識を持つ。
これをお勧めします。
これだけで今までの写真と比べて、価値が大きく変わると思います。
では更に良くするために、押さえておくと良いポイントを紹介していきます。
価値のある写真を撮るために
ピントを合わせる
保育現場でよくある状況を思い浮かべました。
保育現場にあるカメラはだいたいコンデジです。
これで撮った写真というのは結構ブレていますよね。
子どもの素早い動きなんて、よくブレています。
『もはや残像』という作品名の写真はたくさんあるはずです。
子育て中や保育中に、ふとした子どもの行動が愛おしく見えて
”この瞬間撮りたい”
そう思ってカメラを取り出し、シャッターを押す瞬間に限って子どもがこっちを向いてしまったり、撮りたかった行動をやめてしまったり…
”今度こそ絶対に撮りたい!”
その思いから、急いで写真を撮ると写真がブレている。
そんなことありますよね。
実はそれ、必ずしもコンデジが悪いわけではありません。
というか最近のコンデジの手振れ補正は結構高性能です。
それでもブレる理由としては以下の可能性が考えられます。
その1 半押しでピントを合わせた後に撮影者or被写体が動いている
シャッター半押しでピピっとピントを合わせたら、その位置がカメラと被写体のベストな距離です。
またオートフォーカスにしている場合、ピピッと鳴った時に画面上でピントが合っている場所(フォーカスポイントと言います)の色の変わる部分が毎回違うはずです。
写真上の緑の四角の部分にピントが合っています。
ここから被写体をずらしてしまったらボケます。
対応
ピピッと鳴ったら(ピントを合わせたら)動かない。
というか早くシャッターを押しましょう。
その2 片手で撮影している
手振れ補正はあくまで補正機能です。
ブレているということは、手振れ補正処理をしてもそれくらいブレたということです。
カメラはシャッターを押しただけでもブレるのです。
極端にいうとこんな感じです
こんな風に本体がガッツリ歪んでいるわけではありませんが、ボタンを押し込むという行為がカメラに圧をかけた分だけブレます。
それくらい繊細だということです。
対応
両手でカメラを持ち、脇を締めるなどして少しでも体を固定するようにしましょう。
その3 自分が被写体に近づかずにズーム機能を使用している
レンズが長い(重い)ほうがブレます。
例を紹介します。
親指と人差し指のみを使って、棒を支えようとします。
持った時に腕がぷるぷると震えてしまうのは①と②のどちらですか?
正解は①ですね。
ぜんのすけは筋肉あまりないのでぶるっぶるに震えます。
カメラでもこれと同じ現象が起きています。
①の時はレンズを伸ばしてズームしていて、②の時は縮めて通常にしています。
※光との兼ね合いがあったりする為、厳密には支点(本体)より先の重みの問題だけではないですが、とりあえずここではなんとなくの理解で大丈夫です。
対応
とりあえず自分が被写体に近づく方がいいです。
これは単純に子どもと話ができる距離に近づくという意味でも、自分が動いたほうがいいです。
その4 室内が暗すぎる
正直これは一番ブレます。
レンズが悟空の手、カメラ本体は悟空の心、シャッターを押す指がクリリンだと思ってください。
たくさんの元気(光)がこの手に集まらなければ、しっかり標的を捉えられない💦
そう思った悟空は「まだだ!これじゃ勝てねえ!」とワガママを言って敵を完全に捉えられる元気量(光量)が集まるまでずっと待ちます。
「おい!今が絶好のチャンスなんだよ!」とクリリンが必死にプッシュしているのにです。
悟空は自己判断で納得するだけの元気(光)が溜まったら発射します。
これがシャッタースピード(自動モード)の原理です。
シャッターを押してからカシャンという音がするまで時間がかかっている場合は、
被写体の周りが暗いために、悟空が必死にLINEやTwitter、Facebookなどを駆使して周囲から元気を集めているので発射までに時間がかかっているということです。(これは言い過ぎです)
発射までが遅ければ、標的に逃げられるのは当たり前です。
クリリンはあの世行きです…。
オラにも元気をわけてくれ…
これを補うために強制的に太陽拳を…
いや、ここまでいくとややこしくなるので普通に説明します。
※既にややこしくなっていたらごめんなさい💦
これを補うために、自ら強制的に光を放っているのがフラッシュです。
フラッシュを使用しない場合では、ISO感度という機能の調整が付いていないコンデジは、最低限の光量の段階で自動でシャッターを切ってしまうので、暗い写真ができるというわけなのです💦
対応
明るい場所で撮りましょう。
暗い場合はフラッシュを使用しましょう。
ただし、フラッシュは要注意です。
カメラに標準装備されているフラッシュを使用しての撮影は、写真がトゲトゲしい印象になるため、どうしても暗い室内の場合は無理に撮らなくてもいいかと思います。
フラッシュ無し
フラッシュ有り
持っている装備によっては撮れない時だってあります。
そこは割り切っていいと思います。
次回に続く
少しは理解できましたでしょうか。
今回はテクニックというより意識と基本知識といった感じになってしまいました。
次回はしっかりテクニックです。
『簡単に上手に見える写真の構図』を紹介したいと思います。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
ではまた
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